マルチオーダータイプは一枚の水晶基板から作られますが、ゼロオーダータイプは一対の水晶基板を互いの光軸が直交するように配置したエアスペース構成になっています。ゼロオーダー波長板の特長として、リタデーションの温度依存性が少ないこと、また設計波長と実際の使用波長に差があった場合でもある程度の範囲内であれば位相の狂いが殆ど生じないことが挙げられます。設計波長から±2％ずれた場合でも機能的に大きな問題になりません。これに対しマルチオーダー波長板の方は、設計波長から±1％ずれた場合でも位相ずれとして大きな問題になることがあります。本製品のハウジング部（黒色アルマイト仕上げ）には、結晶の光軸（高速軸）を示すマーキングが施されています。