製品情報

オートコリメータ

LAC-S

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レーザーオートコリメータ
製造中止品
drawing/LAC-S.png

製品資料

※寸法記載がない部分はお問い合わせください。

特長

  • レーザーオートコリメータは、角度変位(ヨーイング、ピッチング)を測定する装置です。
  • 光源に半導体レーザー、センサにCCDを採用することで高安定性を確保しています。
  • 可視光半導体レーザーの採用でビームが直接見えセッティングが容易におこなえます。
  • CCDセンサへの入光の状態をモニタ可能。
  • 外部インターフェースにRS-232C、GP-IB、外部モニタ出力を装備しています。
  • 各種測定用ミラー、光軸合わせ用アジャスタブルベース、三脚などオプションを豊富に用意しています。

※LAC-Sは(株)ニコンインステックが販売元になります。

※2015年5月19日、取扱説明書を更新いたしました。前版の取扱説明書PDFはこちらよりダウンロードできます。

※LAC-Sは製造中止品です。後継機種LAC-SAをご利用ください。
LAC-SAはこちら

仕様

光源半導体レーザー
検出部CCDセンサ
電源100V±10%
精度保証動作温度20±1℃
外部インターフェースRS-232C、GP-IB、外部モニタ出力
目量0.01"(0.1"、1"も選択可能)
測定範囲±180"(2軸同時)
被測定物反射率4~100%(感度調整にて対応可能)
表示範囲-180.00~+180.00
測定精度距離1,000㎜まで 範囲±120"以内±0.5" 範囲±180"以内±1.0"
距離2,500㎜まで 範囲±180"以内±1.0"
本体外形寸法W150㎜×D260㎜×H150㎜
カウンタ外形寸法W260㎜×D280㎜×H95㎜
質量本体7㎏、カウンタ3㎏

概要

レーザーオートコリメータLAC-Sは従来モデルのLACの特長を継承しつつさらなる機能・性能の向上を図った製品です。特に、光源に半導体レーザー、センサにCCDを使用することでウォーミングアップの短縮、実ビームのモニタリングなど現場での作業性が大幅に高められています。
また、カウンタの機能により、環境要素でのばらつきをフィルタリングすることで高精度に除去し安定した測定を可能にしています。基本性能として±0.5″の測定精度を簡単なセッティングでご提供します。

主な用途

  • 移動台の真直度測定
  • 端面の平行度測定
  • 直角度の測定
  • 回転角の測定
  • 回転案内面の真直度測定
  • 光学素子のアライメント
  • 光軸調整
  • 運動体の再現性観測

納入使用例

  • 小型光学部品の角度測定、平行度測定
  • 工作機械のベッドの真直度測定
  • ディスクのうねり測定
  • ポリゴンミラーの分割精度測定
  • 装置組立時の位置計測

レーザーオートコリメータの測定原理

光学系

図1に光学系を示します。半導体レーザーから出たビームは、集光レンズ(L1)によってピンホール(P)に集光します。
レーザービームは紙面に対して水平なP偏光のビームですが、ピンホール(P)を出て広がったのち偏光ビームスプリッタ(PBS)を透過して1/4波長板を通り、直線偏光から円偏光に変わります。そして、ミラー(M1~ M4)を経てコリメータレンズ(L2)によって平行ビームとして射出されます。
この平行ビームは測定用ミラー(M5)により反射され逆回りの円偏光になります。再びミラー(M4~ M1)を経て1/4波長板に入ります。このときに逆回りの円偏光が紙面に対して垂直なS偏光になり、今度は偏光ビームスプリッタ(PBS)で反射され位置検出用センサ(CCD)に入ります。
図2は図1のミラー(M1~ M4)を取り除いて光路を描いたものです。測定用ミラー(M5)がθだけ傾くと、M5で反射されて戻るビームは2 θだけ傾いた方向でコリメータレンズ(L2)に入射して、PSD上の中心線よりdだけずれた位置にピンホール(P)の像を結びます。これはd=ftan2θ≒ 2fθの関係になります。
したがってdを検出することによって測定用ミラー(M5)の傾き角θを知ることができます。

LAC-S使用例

案内面の真直度

平面鏡が固定された台を案内面にそって滑らせ、平面鏡による十字線像の移動量を読み取ります。

案内面の真直度

真直度測定は図に示すように2点連鎖法により各測定点でθに基づいて各点のhおよびHを求めます。

測定は、一般的な「両端の高さをそろえてHを補正して、最大値と最小値の差を真直度とする(A)」方法が1つ。
また、JIS規格の”一端の高さを零とし・・・(中略)・・・各点の高さを測定して描いた線図を互いに平行な2直線ではさんでその開きが最小となる時の両直線の高さの差を求める”と定められる「最小領域法(B)」の2つがあります。

回転盤の回転角の測定

多面鏡を利用して回転テーブルや割り出し盤の分割精度を測定します。
8面鏡は360度を8等分していますので45度単位の精密角度割出しの基準になります。
また、12面鏡を用いれば、30度単位での測定ができます。

弾性片のたわみ

弾性片に反射鏡を固定し、LAC-Sで観察すると微小な変化量が読み取れます。