測定機 関連

レーザーオートコリメータの測定原理

図1に光学系を示します。半導体レーザーから出たビームは、集光レンズ(L1)によってピンホール(P)に集光します。

レーザービームは紙面に対して水平なP偏光のビームですが、ピンホール(P)を出て広がったのち偏光ビームスプリッタ(PBS)を透過して1/4波長板を通り、直線偏光から円偏光に変わります。そして、ミラー(M1~ M4)を経てコリメータレンズ(L2)によって平行ビームとして射出されます。

この平行ビームは測定用ミラー(M5)により反射され逆回りの円偏光になります。再びミラー(M4~ M1)を経て1/4波長板に入ります。このときに逆回りの円偏光が紙面に対して垂直なS偏光になり、今度は偏光ビームスプリッタ(PBS)で反射され位置検出用センサ(CCD)に入ります。

図2は図1のミラー(M1~ M4)を取り除いて光路を描いたものです。測定用ミラー(M5)がθだけ傾くと、M5で反射されて戻るビームは2 θだけ傾いた方向でコリメータレンズ(L2)に入射して、CCD上の中心線よりdだけずれた位置にピンホール(P)の像を結びます。これはd=ftan2θ≒ 2fθの関係になります。

したがってdを検出することによって測定用ミラー(M5)の傾き角θを知ることができます。
 
 
 

LAC-S使用例

案内面の真直度
平面鏡が固定された台を案内面にそって滑らせ、平面鏡による十字線像の移動量を読み取ります。
 
 
真直度測定
 
真直度測定は図に示すように2点連鎖法により各測定点でθに基づいて各点のhおよびHを求めます。
測定は、一般的な「両端の高さをそろえてHを補正して、最大値と最小値の差を真直度とする(A)」方法が1つ。
また、JIS規格の”一端の高さを零とし・・・(中略)・・・各点の高さを測定して描いた線図を互いに平行な2直線ではさんでその開きが最小となる時の両直線の高さの差を求める”と定められる「最小領域法(B)」の2つがあります。
回転盤の回転角の測定
多面鏡を利用して回転テーブルや割り出し盤の分割精度を測定します。
8面鏡は360度を8等分していますので45度単位の精密角度割出しの基準になります。
また、12面鏡を用いれば、30度単位での測定ができます。
 
弾性片のたわみ
弾性片に反射鏡を固定し、LAC-Sで観察すると微小な変化量が読み取れます。

LAC-SAの紹介動画 YouTube

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