■焦点調節機構:
工作顕微鏡は試料と対物レンズ先端が決められた距離(作動距離)になったとき、焦点の合った試料の像が得られます。工作顕微鏡本体には焦点を合わせる機構をもたないので、試料と対物レンズ先端との距離を合わせる調整機構が別に必要です。
使用する対物レンズにより、作動距離が決まっています。対物レンズの倍率が高いほど、作動距離が短くなります。
工作顕微鏡の保持と焦点調節機構を合わせもつサポータが各種用意されています。
■照明:
試料の観察時には照明が必要です。照明を内蔵している製品を除いては、外部から照明を導入する必要があります。また、内蔵照明が十分でないときには外部照明が必要です。
外部照明としてライトガイド式、斜光照明、リング照明などがあります。
熱源となる照明装置本体を試料から離すためにはライトガイド式を、また照明の照度を上げたいときにもライトガイド式を選びます。ライトガイド式は対物レンズの周囲から照明する斜光照明となりますので、倍率の高い対物レンズでは試料と対物レンズ先端が近くなり、照明をいれることができない場合があります。
工作顕微鏡TS-I、TS-L、TS-Cレンズ倍率組み合わせ表
対物レンズ |
OB-05 |
OB-1 |
OB-2 |
OB-3 |
対物レンズの長さ |
41mm |
21mm |
21mm |
21mm |
作動距離 (W.D.) |
365mm |
167mm |
71.5mm |
34mm |
接眼レンズ |
OC-10 |
φ36mm |
φ18mm |
φ9mm |
φ6mm |
5× |
10× |
20× |
30× |
OC-20 |
φ24mm |
φ12mm |
φ6mm |
φ4mm |
10× |
20× |
40× |
60× |
対物レンズ |
OB-5 |
OB-10 |
LWD-5 |
対物レンズの長さ |
21mm |
30.1mm |
81.5mm |
作動距離 (W.D.) |
13mm |
6.7mm |
45mm |
接眼レンズ |
OC-10 |
φ3.6mm |
φ1.8mm |
φ3.6mm |
50× |
100× |
50× |
OC-20 |
φ2.4mm |
φ1.2mm |
φ2.4mm |
100× |
200× |
100× |
※作動距離(WorkingDistance):試料の像を作るとき、試料と対物レンズ先端との距離。
※実視野(FieldOfView):実際に観察できる試料の範囲。接眼レンズの視野数(接眼レンズで観察できる対物レンズの像の範囲)を対物レンズの倍率で割った値。
※総合倍率は組み合わせる対物レンズ、接眼レンズのそれぞれの倍率をかけ合わせたものです。
※総合倍率は工作顕微鏡(機械筒長163㎜)での組み合わせのものです